JJ
梓
バカ、簡単に俺が死ぬと思うな。俺を殺せる奴がいるとすれば、お前くらいだ。
ああ……そう、かな……
梓は面喰らったように呟く。その頬は光る涙に濡れ紅潮していた。 ……これが芝居だとは思えない。罠だったとしても、それはそれで本望だ…… そんな熱に浮かされた考えが頭の中に過ぎり、俺は思わず笑いたくなってしまった。
でも、JJ……今まで、一体何が――
それは、後だ。
梓の問い詰める言葉をせき止めるように、そのまま、唇を塞ぐ。