藤堂
JJ
こんな所でどうしたんです?明かりもつけずに……風邪を引いてしまいますよ?
……………………
労わる眼差しは、施設にいた頃と何も変わっていない。俺を救い上げてくれたマスターは、今も変わらず俺の目の前にいる。その事実を実感した途端、無性に泣きたい気持ちになった。言いようのない、熱い思いが胸に込み上げてくる………… 俺は、思わず目を伏せ、腕に力を込めた。
JJ……?
……いや、ただ何となく……ここで、アンタを出迎えたかっただけだ。