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――西暦20XX年。
局地的な電磁波テロにより、犯罪と歓楽に満ちた移民街と化した東京湾――
“龍宮”と呼ばれるその湾岸地域は、
今や外国からの不法滞在者と、
表の社会から堕ちた日本人を懐に擁する、混沌の都だった。
海外から持ち込まれる麻薬、銃、そして人……金さえあれば、何でも手に入る。
そもそも、金がなければ奪い取ればいい。
命知らずのアウトローさえ恐れるのは、
海外のマフィアが取り仕切る……麻薬取引、人身売買、銃器密売。
ここは文字通りの犯罪街だった。
主人公『JJ』も、街の混沌の一部。
幼い頃、両親との旅行中にゲリラに攫われ、兵士として育てられた。
NPOに保護され、日本に戻った今でも、
他人の命を食い物にし、その日その日を食いつないでいた。
一人の『殺し屋』として。
原始的だが、生ける者の本質的な在り方。
ここは彼にとって最高の隠れ家だ。
だが、一匹狼のJJにもやがて、その命を組織に預ける日がやってくる。
街で恐れられる二つの組織――
イタリア系マフィア『キングシーザー』と、
大陸 系マフィア『ドラゴンヘッド』……
この街の覇権をめぐる抗争の火蓋が、間もなく、切って落とされようとしていた……
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